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保証協会付融資で保証協会の信用保証料を安くする3つの方法


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賃貸借契約で連帯保証人に保証会社を付けるときには、その保証会社に借主は保証料を支払うことはご存知の通りです。

不動産賃貸借のときと同様に、銀行借入で保証協会付き融資を受けるときにも、事業者は保証協会に対して信用保証料を支払うことが必要になります。

保証料の支払は、自己の債務を保証してもらう対価なので、支払いが必要なのはやむを得ないかもしれない。

経営者のなかには、この信用保証料を少しでも抑えたいと考える方もいらっしゃるはず。

そこで今回は保証協会付き融資の信用保証料を抑える3つの方法を紹介します。

信用保証協会の役割

まずは信用保証協会の役割について簡単におさらいします。

信用保証協会の役割は、事業者が銀行から融資を受けた資金の返済義務を保証することで、もし会社が返済できなくなったときに保証協会が会社に代わって返済することにあります(代位弁済)。

信用保証協会の保証があるからこそ、信用が高いとは言えない中小企業が銀行から融資を受けることが可能となり、また金融機関からしてみても、信用保証協会の保証があるからこそ中小企業に融資をすることができ、ひいては経済を支える金融機関の役割も果たすことができるようになります。

【キホン】信用保証協会の仕組みと役割とは?

もちろん事業者は保証協会に自らの債務を保証してもらう対価として、信用保証料を支払うことになります。

会計参与の設置

次に、中小企業(事業者)が保証協会付き融資を受けるときに、保証協会に支払うことになる信用保証料を下げる方法について紹介します。

信用保証料を下げるための1つ目は、会社に会計参与を設置することです。

会計参与を設置すれば、信用保証料が0.1%割引になります。

この会計参与とは、聞き慣れない方が多いと思いますが、会計に関する専門家(税理士・公認会計士)が取締役と共同して計算関係書類を作成し、その計算関係書類を会社とは別に備え置き、会社の株主・債権者の求めに応じて開示することなどを職務とした会社の機関のことです。

簡単に言うと、会計参与とは、会社のP/LやB/Sなどを作成することを職務とした会社内部の機関のことです。

会社がこの会計参与を設置していれば、保証協会へ支払う信用保証料は割引になります。

会計参与はあくまでも会社内部の機関として財務諸表を作成することになりますが、例えば、会社と顧問契約している税理士は会社外部の支援者として財務諸表の作成等をサポートすることになります。

税理士と顧問契約をしているだけでは、保証協会に支払う信用保証料は割引にはなりません。

因みにこの会計参与は、株式会社だけが設置可能で、合同会社などでは設置できないことになっています。

監査報告書の提示

信用保証協会に支払う信用保証料が割引になる2つめは、公認会計士等が作成した監査報告書を提出することです。

保証協会にこの監査報告書を提示すると信用保証料は割引になります。

ただ公認会計士や、監査法人から監査を受けるとなるとそれなりのコストが発生してしまい、(おそらく)費用倒れになります。

したがって、信用保証料を下げる目的で監査を受けることは全くお勧めできません。

監査を受けている会社が保証協会付き融資を受けるときなど、既に監査報告書が手元にある事業者であればこの監査報告書を提出して信用保証料を割引にした方が良いでしょう。

中小企業の会計に関する指針

保証協会の信用保証料が割引になる3つ目は、「中小企業の会計に関する指針」に基づいて財務諸表等を作成することです(※)。

※ この「中小企業の会計に関する指針」に基づいて作成した財務諸表を提出した際に信用保証料が割引になるかどうかは各都道府県の信用保証協会によって取り扱いがことなります。事前に所在地の信用保証協会にご確認ください。かつて東京では割引対象になっていましたが、現在では廃止されています。

「中小企業の会計に関する指針」とは、簡単に言うと、それなりの(やや厳しい)会計ルール基づいて財務諸表を作成することを求めるものです。

中小企業の会計に関する指針については、リンク先の記事でも紹介しています。

銀行と交渉せず融資の金利を安くする方法

まとめ

以上、保証協会付き融資のときに支払う信用保証料が割引になる3つの方法について説明しました。

上で説明した3つに共通することは、「それなりのルールに基づいて財務諸表を作成していることが担保(想定)されている」という点です。

わざわざ信用保証料を割引させるために会計参与を設置したり、監査報告書を取得する必要まではないと思いますが、もし既に会計参与を設置していたり、監査報告書が手元にあるということであれば、保証協会付き融資を受けるときには是非とも活用すべきと言えます。


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