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【最新】クラウドファンディングの市場規模推移


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クラウドファンディングによる資金調達がかなり世間に浸透してきて、業種によっては開業資金をクラウドファンディングを活用して資金調達をしている会社も多くあります。またクラウドファンディングを商品などのプロモーションとして活用している会社もあります。

先日、矢野経済研究所がクラウドファンディングの市場規模推移についての調査結果を公表しましたので、その調査結果をお伝えするかたちでクラウドファンディングの市場規模推移について紹介します。

クラウドファンディング市場規模は前年度比127.5%増

日本国内のクラウドファンディングの市場規模は前年比で127.5%増の約1,700億円に成長しています。

2014年の市場規模と比較すると666%増です。とりあえずは、クラウドファンディングの市場規模は順調に推移しているようです。

因みに、2018年の市場規模は2,000億円を越える見通し。

下の図は矢野経済研究所公表資料を基に作成(単位:百万円)
クラウドファンディング市場規模推移

2018年以降のクラウドファンディング市場規模の伸びは、やや鈍化すると予想されています。

クラウドファンディング市場のタイプ別構成比

クラウドファンディングの市場規模は約1,700億円ですが、その内訳は、もっとも金額ベースで大きいのは貸付型のクラウドファンディング。

貸付型は全体の90.2%を占めているので、その市場規模は1,530億円。

この金額を見るに、クラウドファンディングの市場規模のほとんどは貸付型が占めています。

市場の金利が低いということもあるので、利回りの良い貸付型に資金が流入していることが理由の1つと考えられます。

Makuakeなどに代表される購入型クラウドファンディングは全体の6%弱です。

購入型も盛り上がっている感はありますが、金額ベースで言うと、貸付型の市場規模の足元にも及及んでいない。

クラウドファンディング市場の内訳

クラウドファンディング市場の内訳で、寄附型が0%、株式型は1%となっていますが、正確には寄附型は0.4%、株式型は0.5%です。

株式型は、2017年4月からサービスが開始していますので、株式型の市場はまだまだ大きくはなっていません。ただ将来的にも株式型の市場はそれほど伸びないと予想します。理由は後述します。

寄附型はリターンがないので、将来的にも市場は伸びないと考えられます。寄附型に支出するならば、ふるさと納税の方が寄附金控除を活用できる分、利用者は多いのではないかと思います。

クラウドファンディング市場の課題

クラウドファンディングの市場はここまで順調に伸びていますが、そろそろ頭打ち又は成長の伸び率は低下すると予想できます。

クラウドファンディングの市場が成長するには、そもそも(資金調達が必要な)投資案件がたくさんなければなりませんが、今後投資案件がどれほど増えるかは疑問ですし、案件をどれほど増やせるかが今後の課題だと考えられます。

貸付型でも、ファンド型でも金融機関の融資対象にならない案件がクラウドファンディングの投資対象になるので、現状から(増加するにしても)、それほど増えないのではないかと思います。

株式型のクラウドファンディングも、基本的にはベンチャーキャピタルが出資しない案件が投資対象になっているので、IPOやМ&Aでイグジットできるような良好な案件は相当少ないはず(非上場株式を譲渡するのは難しいので投資の回収も難しくなる)。

株式型クラウドファンディングの運営会社としても、会社の収益を上げるためには投資対象になる案件をたくさん用意する必要がありますが、イグジットできる可能性が低い案件や、良好とは言えない案件に多く投資させると、将来的に運営会社がリスクを抱えることになるので、(積極的な利益の追求に走らない限り)それほど案件は増やせないのではないかと思います。

【総論】タイプ別クラウドファンディングのメリットとデメリット


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